newitem202004_01フィリップ ジャンボン氏はかつて、スイスの名門レストラン「ジラルデ」にて ソムリエの職に就いていました。
そこで、マルゴーやラフィットといった グランヴァンを口にし、それらが最高のワインであると考えていました。
しかしながら、ある時に口にしたグラムノンのワインをきっかけに、 「自然派ワイン」の素晴らしさに心打たれたといいます。
その後リヨンの小さな ビストロに移り、ダール エ リボをはじめとする様々な自然派ワインと 深く接するようになるなかで、彼自身も「このようなワインを造ってみたい」という 想いが強くなっていきました。
そして、ついに1997年にボジョレー地区にて 南向き斜面の樹齢の高い畑を手に入れ、自身のワインを造り始めたのです。
当初、手に入れた畑は僅か1haで、畑仕事や醸造に必要な器具を満足に 用意することもできず、醸造所やセラーですら自宅の物置を改造してなんとか ワインを造っていたという状況でした。
そんな彼も徐々に畑を買い足し、 引越しを経て、満足いくワインを造るための環境を整えてきました。
現在、彼のセラーにはリリースを待つ(実験的に造られているキュヴェを含む)様々な ワインが眠っています。
「どんなワインに育つかは、ワインだけが知っている。
ある日ある時までに決まった味わいのワインを造ることはできないよ。
」 そう言い放つまでに、十分な畑での仕事と丁寧な醸造を行っているのは 言うまでもありません。
畑を取得した時から除草剤や化学肥料などを廃した自然な 栽培を行っています。
現在は、ブドウの木のみならず周りの環境や他の植物との バランスを非常に重要と考えているようで、死んでしまったブドウの木を抜いた後に、 桃や他の果物の木を植えて、畑としてのバランスをとろうと考えています。
また彼の所有している畑の多くは周りの他の生産者の畑の影響を受けにくい 環境にあり、自分の理想とする栽培が行える理想的な立地であるといいます。
(隣接している生産者が売上不振のためワイン造りを止めてしまったり、高価な農薬が 買えないために化学物質を多用する慣行農法を行っていないなど、隣接している畑が すべて自然な状態であるといえます。
)健全なブドウを活かし、自然酵母の力で 自然に発酵が進むのを待ち、人為的・技術的な介入は避けます。
糖度が高く、発酵が 異常に長期間にわたる場合でも、急いで瓶詰めを行ったりはせず、ワインが安定し 成長するまでじっと待ち続けます。
「あるワインがいつ完成するかはわからない。
」 まさに生きているワインをジャンボン氏は手がけているのです。
(輸入元より参照)
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